水道水をろ過しておいしく!浄水器などで水をキレイに取る方法

更新日時

本記事は、ミズコムと提携する企業のPR情報が含まれます。
広告収益がどの商品・サービスを掲載するか、また商品・サービスをどこに掲載するかに影響を与える可能性はありますが、商品・サービスの評価や記事の内容等の情報はミズコムが独自に評価し記載しています。

「水道水をおいしくできないのかな」
「浄水器ってちゃんと塩素とか除去できるの?」

水道水に含まれている塩素や有害物質が気になる人も多いのではないでしょうか。

水道水に含まれる消毒のための成分は、国の基準で健康に害のない範囲で配合されています。

とはいえ、お子さんがいる家庭など、「本当に大丈夫なの?」と心配になってしまいますよね。家庭で有害物質を除去する方法があるのでしょうか。

この記事では、水道水をろ過してキレイにする方法を紹介。浄水器に使われるフィルターの特徴や浄水器の種類、有害物質を除去するその他の方法などについて解説します。


水を「ろ過する仕組み」

「水道水のろ過」と聞いて、何となくイメージできる人も多いと思いますが、具体的にどのような仕組みなのでしょうか。

ここでは、ろ過の仕組みのほか、ろ過フィルターの種類と除去能力に差が出る理由などについて詳しく解説します。

「ろ過する」仕組みについて

水道水をろ過する際には、何枚かのフィルターを使ってろ過します。

フィルターでろ過する代表的な器具として、浄水器があります。浄水器によって使われるフィルターは変わってきますが、ろ過材が使われているフィルターを通すことによって不純物を除去します。

フィルターと水の勢いで決まる除去能力

浄水器の除去能力は、使われているフィルターの種類と水の勢いによって変わります

ろ過材にはいくつか種類があり、それらを組み合わせることでフィルターがつくられています。

ろ過材にはそれぞれ特徴があるため、使用しているフィルターの種類や組み合わせによって除去能力は変わるのです。

水の勢いも重要です。基本的には、水の勢いが弱い方が除去能力は高まります
水がフィルターの間をゆっくりと流れることにより、不純物をキャッチしやすくなるからです。

ただし、水の勢いが弱すぎると料理などの際に使いにくくなるため、バランスが難しいところです。
蛇口に小型のフィルターを取り付けるタイプでは水の勢いは強まりますが、その分不純物を捕まえにくくなります。

具体的にどのような状態の水になるか

お水が注がれている画像

水道水をろ過し不純物を除去することによって、フィルターの浄水精度にもよりますが「純水」に近い水にまですることができます。

純水は雑味がないことが特徴で、無味無臭と言ってもいい味わい。

純水は不純物だけでなく水道水の中にあるミネラル分も取り除かれているので、味わいや飲みやすさが足りないと感じる人もいるでしょう。

しかし雑味がないので、素材の味を引き立てる効果が期待できるという面もあります。

純水の一歩手前までろ過した水はミネラル分が取り除かれていないため、きれいで飲みやすい水になることがメリットです。

ただし、ヨウ素やセシウムなどの放射性物質は取り除けないとされています。

【参考記事】
浄水器の仕組みを知ろう!|ウォータースタンド

フィルター(ろ過材)の種類を紹介

浄水器の性能は、どのようなフィルターが使われているかによって変わります。
ここでは、各フィルターの性能やメリット・デメリットについて紹介します。

まず、浄水器に使われるおもなフィルターが除去する成分について、除去の程度を表にまとめてみました。

フィルターの種類と除去できる成分

活性炭 中空糸膜 セラミック 逆浸透膜 イオン交換樹脂
残留塩素 ×
鉄サビ(にごり)
カビ臭
カルキ臭
ミネラル 残せる 残せる 残せる 残せない 残せる
一般細菌 ×
トリハロメタン ×
放射性物質 × × × ×
鉱物質 × × ×
目詰まり しにくい しやすい しやすい しにくい しやすい

◎:除去可能 ○:条件により除去可 △:あまり除去できない ×:除去不可or不明

活性炭フィルター

特徴

 
  • 0.1ミクロンの穴に汚れやにおいを吸着させるため、においの除去が得意
  • 目詰まりしにくく、寿命が長い

活性炭には、0.1ミクロン程度の細かな穴が開いていて、この穴に入った不純物を逃さずに閉じ込めるという働きをします。

活性炭は表面積が大きいので、目詰まりしにくく寿命が長いことが特徴。安価なため多くの浄水器に利用されています。

中空糸膜フィルター

特徴

 
  • サビやカビの除去が得意
  • 繊維が細かいため目詰まりしやすい

細かい穴が開いた繊維を束ねたような形の繊維フィルター。
ストローのような空洞になっており、水が外からストローの内側に流れてくる際にサビやカビなどの不純物をキャッチします。

穴が非常に小さいので、目詰まりを起こしやすいことがデメリット。
比較的安価なためよく使われるフィルターで、活性炭フィルターと組み合わせて使われることが多いです。

セラミック

特徴

 
  • 焼き物なので、水圧が強くても歪みにくい
  • 価格が高いので、あまり使われない

セラミックとは焼き物のことで、カルシウムやマグネシウムなどを主体にしてつくられています。

焼き物なので強い水圧をかけても歪みにくいのが特徴。ただし、価格が高いため高コストになりがちです。

逆浸透膜(ROフィルター)

特徴

 
  • 除去能力が高く、ほぼ全ての不純物が除去できる
  • 価格は高いが、フィルターの寿命は長い

逆浸透膜はROフィルターとも呼ばれています。中空糸膜よりも細かな穴が無数に開いているため、不純物などの除去能力が非常に高いのが特徴。

水分子のみ通すので、ほぼ全ての不純物を除去でき、ミネラルも取り除いて純水になります。
逆浸透膜は不純物をため込まず、廃棄水として排出するためおよそ3~5年と長寿命です。しかし、除去能力が高いため価格も高くなっています。

イオン交換樹脂

特徴

 
  • 金属イオンを吸着し、無害なイオンと交換する
  • 寿命が短く、ランニングコストが高い
  • 有機物や細菌類の除去は不可能

イオン交換樹脂は、ポット型の浄水器に使われることが多いフィルターです。硝酸や重金属などは除去できますが、細菌類の除去はできません。
また、寿命が短いので頻繁に交換が必要で、ランニングコストが高くなりがちです。

【参考記事】
浄水器の分類|株式会社 シンワ

浄水器の種類を紹介

浄水器にはいくつかの種類がありますが、それぞれ見た目や性能が異なります。
また、浄水器のカートリッジは消耗品なので、しっかりとランニングコストをチェックしておくといいでしょう。

浄水器のタイプと特徴比較表

蛇口直結型 ポット型 据え置き型 ビルトイン型
値段 数千~20,000円 2,000~6,000円 10,000~100,000円 10,000~100,000円
手軽さ
除去能力
交換頻度 約3~6ヶ月に1回 約2~3ヶ月に1回 約1年に1回 約1年に1回

それぞれの浄水器のタイプを詳しく説明していきます。

蛇口直結型

蛇口直結型の浄水器の画像

(出典:蛇口直結型浄水器|Panasonic

メリット
  • 蛇口に直接取り付けるタイプで設置が簡単
  • 安価で設置できる
  • 本体が小さいため、設置しても邪魔にならない
デメリット
  • カートリッジの寿命が短いため、交換回数が多くなりがち
  • 除去能力は据え置き型に比べると低い

蛇口直結型は、その名のとおり蛇口に直接取り付けるタイプの浄水器です。非常にコンパクトですし、安価で設置できるためもっとも多く使われています。

カートリッジの交換も簡単にできますが、寿命が短めなので交換頻度が高くなるのはデメリットでしょう。
使われているフィルターによっては除去能力が据え置き型より劣る場合もあります。

ポット型

ポット型浄水器の画像

(出典:ポット型ミネラル浄水器|Panasonic

メリット
  • もっとも安価な浄水器
  • ポットに水道水を入れるタイプなので飲み水に最適
デメリット
  • カートリッジの寿命が短いので、ランニングコストが高い
  • 浄水できる水量が少ないため、料理には不向き

ポット型はその名のとおり、ポットに水道水を入れて不純物を取り除くものです。
ポットの内部にイオン交換樹脂が付いているタイプが主流で、コンパクトなので冷蔵庫に入れることも可能です。

ただし、イオン交換樹脂は他のフィルターよりも寿命が短く、2~3ヶ月に1回の交換が必要になり、ランニングコストが高くなりがちです。
また、浄水できる水の量も少ないので、炊事に使うには物足りないケースもあります。

据え置き型

据え置き型浄水器の画像

(出典:クリンスイ 据置型浄水器|amazon

メリット
  • カートリッジの寿命が長いため、ランニングコストが低め
  • お湯や水が使えるので使い勝手が良い
デメリット
  • シンクの上に本体を設置するので場所を取る
  • 本体価格が高い

据え置き型はシンクの上に本体を設置し、蛇口と本体をホースでつないで使います。カートリッジの寿命が1年程度なので、長く使うことができます。

お湯や水と同時に浄水を使えるので、料理などにも使い勝手が良いでしょう。ただし、シンクの上に本体を設置するため置き場所を確保する必要があります。

ランニングコストは低めですが、本体価格は高いので初期費用がかかるでしょう。

ビルトイン型

ビルトイン型の浄水器の画像

(出典:シーガルフォー ビルトインタイプ浄水器|amazon

メリット
  • シンクの下に本体を設置するので、シンク上がすっきりする
  • カートリッジの容量が大きいため、ろ過能力が高い
  • カートリッジの寿命が長い
デメリット
  • 本体価格が高く、工事に手間がかかる

ビルトイン型は、シンクの下に本体を設置するタイプです。シンク下に隠せるので見た目がすっきりします。

また、カートリッジが大きいためろ過能力が高いですし、寿命も長いのでランニングコストが低くなります。

ただし、新たに浄水用の水栓を取り付ける場合には工事に手間がかかるため注意が必要です。

【参考記事】
浄水器の知識・選び方|ウォータースタンド
浄水器の種類と効果|アクアクララ

浄水器以外で水道水をおいしくする方法

ここまで、浄水器について紹介してきましたが、浄水器以外でも水道水をおいしくする方法があります。

それが、煮沸ウォーターサーバーを利用する方法です。それぞれどのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

水道水を煮沸する

やかんで沸かしたお湯をコップに注ぐ女性の様子

煮沸とは、水を一定時間沸騰させ続けることをいいます。

水道水は消毒のために塩素が入っていますが、この塩素と原水中の有機物が反応するとトリハロメタンが生成されます。

トリハロメタンとは、発がん性があると疑われている物質

浄水場では高度浄水処理などを行いトリハロメタンの低減化を図っているため、健康被害はないといわれています。しかし、気になる人もいるのではないでしょうか?

一定時間煮沸することで、トリハロメタンは除去できるとされています。

(出典:東北大学病院生理検査センター,東京都水道局

煮沸の方法

ヤカンや鍋の場合

 

ふたは開けたまま、煮沸しましょう。
煮沸された水道水は消毒のための塩素も除去されているため、早めに使い切ることが重要です。塩素のにおいもなくなるので、気になる人は試してみるといいでしょう。

電気ポットの場合

 

一度だけでなく何度か沸騰を繰り返すといいでしょう。
ヤカンや鍋よりも手間がかからずやりやすい方法です。

これらの方法で煮沸することでトリハロメタンを大幅に除去できますが、煮沸した水道水は長く置くことができないため使うたびに煮沸しなければならず、手間がかかります。

【参考記事】
 知っておくと便利な水道まめ知識(解説編)|三重県HP

ウォーターサーバーを使う

水道水を使う「水道直結型」タイプのウォーターサーバーを導入する手もあります。

水道直結型サーバーの特徴は、水道水をサーバー本体に取り込んで浄水を行うこと。水栓に分岐金具を取り付け、ホースでサーバーとつなぎます。

シンクにおいてあるウォータースタンドのサーバー

フィルターでろ過された水はタンク内にたまるので、使いたいときにすぐ使えます。また、水を使った後は自動で造水するので手間がかかりません。

ウォータースタンドは定額制で飲み放題・使い放題なので、料理などでたくさんの水を使う際にもいいでしょう。

市販のウォーターサーバーと同等の品質なのに、ボトル交換がいらない点もメリットです。ボトルが必要ないので、空きボトルを置いておくスペースも必要ありませんし、もちろんゴミも出ません。

定期メンテナンスやフィルター交換などもメーカーが対応してくれるなど、サポートが充実しているのも良い点です。

この記事のまとめ

  • 水道水をろ過して飲む方法は、浄水器が一般的
  • 浄水器はフィルターや種類によって、ろ過能力やランニングコストが変わる
  • 浄水器以外の方法でおいしい水を飲みたいのなら、水道直結型タイプのウォーターサーバーという選択肢もあり
水道水の塩素がもたらす影響と家庭でできる除去方法3つを解説

水道水の塩素がもたらす影響と家庭でできる除去方法3つを解説

「水道水には塩素が含まれているから、あまりよくないって聞くよね」
もっと見る
水道水の知識
水道水がまずいと感じる原因は?自分でできる対策を8つ紹介

水道水がまずいと感じる原因は?自分でできる対策を8つ紹介

「引越ししてから水道水がまずいと感じるんだけど、なんで?」 「最近の水…
もっと見る
水道水の知識
水道水を沸騰させたらダメ?正しい沸騰時間で不純物を取る方法

水道水を沸騰させたらダメ?正しい沸騰時間で不純物を取る方法

「水道水って沸騰させた方が安全なのかな」「
もっと見る
水道水の知識