クリクラとは
クリクラの特徴は、自社スタッフによって配送を行っていること。
ワンウェイ(ボトル使い捨て)の会社は宅配業者が水を届けるところが多いのですが、クリクラは自社で配送網をもっています。水を運んでくれるのはクリクラのスタッフなので、配達時にサーバーについて質問することも可能。
また災害時など、宅配業者がストップしたときでも配送できる(可能性がある)というのも特徴といえるでしょう。
サーバーラインアップは3機種
冒頭でふれたとおり、クリクラは「クリクラサーバー」と「クリクラ省エネサーバー」と「クリクラFit」の3機種をラインアップしています。
どちらもシンプルな「ボトル上置き型」のサーバーで、床置き型の他、卓上型もあります。
省エネサーバーは従来のサーバーよりも熱効率が良いヒーターを採用。また温水タンクの保温性能を向上させることで、従来サーバー比で電気代を最大約55%削減しているとのこと(メーカー発表値)。
省エネサーバーは7,700円(税込)の「初回金」がかかりますが、長い目で見れば省エネサーバーの方がお得といえます。
ボトルは2種類あり、容量の少ない6Lボトル(クリクラキュートボトル)も選択可能。一般的なボトルは12Lあるので、重さが心配な人はキュートボトルを選ぶといいでしょう。
クリクラ省エネサーバーを実際に使ってみた!
今回編集部でお借りしたのは、省エネサーバー。撮影時にセットしたボトルは6Lの「クリクラキュートボトル」です。
商品名 | クリクラ省エネサーバー(SとLあり) |
---|---|
レンタル料(月額) | 無料(初回金7,700円) |
サイズ | 幅28.7cm、奥行35.7cm、高さ99.3cm |
重量 | 約16kg |
エコモード | ×(モード切り替えはないが省電力設計) |
消費電力 | 加熱:300W/冷却:80W |
温度 | 温水:75~85℃ 冷水:4~10℃ |
カラー | ホワイト |
チャイルドロック | 〇(温水) |
見た目・デザイン
クリクラ省エネサーバーのデザインは、一般的な「ボトル上置き型サーバー」と大差はないといっていいでしょう。
ボディが丸型ではなく角型、上の方が少しスリムな形状になっているのが特徴ではあるものの「個性的」というほどではありません。
おしゃれさを求める人にはちょっと物足りないかもしれませんが、一方で「ごく普通のウォーターサーバーがいい」という人には好印象ではないでしょうか。
サイズ
クリクラ省エネサーバーの寸法は、幅28.7cm×奥行35.7cm。
最近のサーバーは各社ともスリムさを追求しているため、おおむねどこもこのくらいのサイズなのですが、体感的には数値以上にスリムなサーバーだと感じます。
おそらく、上の方が細い形状のおかげでしょう。ここに6Lのクリクラキュートボトルを組み合わせると、スリムな印象がさらに際立ちます。
冷蔵庫や家具などの間に置く場合も、インテリアの邪魔をする心配が少ないのではないでしょうか。
(モデル身長170cm)
ちょっと気になったのは、給水口の低さ。
身長170cmのモデルの場合、若干腰をかがめて水を注ぐことになりました。
もちろん気にならない人もいると思いますが、背の高い人の場合、ちょっとした注ぎにくさを感じるかもしれません。
使いやすさ
ボトル交換や水の出しやすさなど、気になる部分について項目ごとに解説します。
ボトル交換
ボトル上置き型のウォーターサーバーなので、水がなくなったときは
- 空ボトルを引き抜く
- 新しいボトルをサーバーの上まで持ち上げて差し込む
という動作が必要になります。このときに、やはり水の重さがある分、筋力的なキツさを感じる人もいることでしょう。
ただボトルは硬質ボトルで、取っ手も付いているので持ち上げやすさも考慮されています。
確かにずっしりとした重さはありますが「それほど頻度が多くないのなら、言うほどキツくはないのでは…」といった印象でした。
ただし、非力な人や「重いのはイヤ」という人は、容量6Lのクリクラキュートボトルを選んだ方がいいでしょう。
左:クリクラキュートボトル(6L) 右:クリクラボトル(12L)
水を出すとき
クリクラ省エネサーバーは、「つまみを下げる/上げる」動作で水を注ぐ方式を採用しています(持ち上げると連続注水)。
冷水の方はただつまみを上げ下げするだけで水を出すことができますが、お湯の方にはチャイルドロックが採用されており、「つまみを奥に押し込んでから下げる」という、やや複雑な操作が必要。
「奥に押し込む」という動作にはちょっとしたコツがいるので、小さな子どもが見よう見まねでやってもお湯を出すことはできないでしょう。
ちなみにクリクラ省エネサーバーは、ウォーターサーバーの業界団体JDSAによって設定された安全基準「Child Safety」適合サーバーです。
この基準は「回す力、引く力、挟む力、押す力」に関して具体的な数値を算出し、「1歳児が解除できない」数値をクリアしたサーバーが表示できるもの。
「このマークがあれば100%安全」とは言い切れないものの、ユーザーの安心感につながることは間違いないでしょう。
残念なのは、トレーのサイズが小さいところ。
「グラスを置いて片手で水を注ぐ」には少々心もとなく、グラスやカップは必ず手で持つ必要がありそうです。
味
クリクラが提供しているお水は、「RO水」といわれるもの。特殊なフィルターを使って水道水をろ過し、ミネラルを添加することによりおいしい水になっています。
天然水ではないことにネガティブな印象をもつ人もいるかもしれませんが、天然水とRO水は優劣の関係ではありません。
RO水もそのおいしさには定評があり、たくさんの人に愛用されているので、水の味について心配する必要はないでしょう。
編集部でもさまざまなサーバーの天然水・RO水を試飲していますが、クリクラの水もおいしいものでした。
まろやかでわずかに甘味があり、普通に飲むのはもちろん、お茶やコーヒーを入れたり、料理に使ったり…と、日々の生活をより豊かにしてくれるでしょう。
その他
クリクラは自社スタッフによる配送を行っているので、契約時にサーバーを持ってきてくれたときも、スタッフが設置までやってくれます。
さらに、ボトルのセット、水やお湯が出るところの確認まで行ってくれます。ウォーターサーバーの専門家なので、動作の一つ一つがプロ。「任せて安心」といった印象です。
ちなみに一般家庭におじゃまする際は、自分のスリッパも持参しているそうですよ。
こういう細かいところまで気配りをしてくれるのがうれしいですよね。
クリクラのようなリターナブル(ボトル回収式)の会社は、水の配送時、ボトルの回収時にも自社スタッフが来てくれます。もしウォーターサーバーの気になるところがあれば、そのときに質問できるのもメリットです。
ワンウェイ(ボトル使い捨て)にもメリットはありますが、「専門のスタッフが来てくれる安心感」も大きいなとあらためて感じました。
クリクラ省エネサーバーを使ってみてわかったこと
ボトル上置き型のサーバーは、あまり奇をてらわない「ごく普通」のサーバーが多いイメージがあります。
クリクラ省エネサーバーは、その「普通さ」を高いレベルで実現している。
編集部で2週間ほど使用してみて、そんな印象をもちました。
シンプルな構造と操作性、余計な装飾のないデザイン、おいしい水。
実際に使用してみると、それらがすべて好ましく感じました。
クリクラ省エネサーバーはこんな人におすすめ
クリクラ省エネサーバーの印象を一言でいうと「シンプル」。そしてリターナブルならではのサービスの手厚さも印象的でした。
以上のことから、クリクラ省エネサーバーは次のような人におすすめです。
「普通のサーバーが欲しい」と思っている人
- 「いろいろな機能が付いていても使いこなせない。シンプルな構造の方がいい」と思っている人には、クリクラ省エネサーバーは有力な候補といえるでしょう。
- 「いつでもお湯と冷水が使える」というウォーターサーバーの基本機能を、クリクラ省エネサーバーはしっかりと満たしています。
サーバー内部も衛生的に保ちたい人
- クリクラは1年に1回、サーバーを回収してメンテナンス(分解清掃)を行ってくれます。
- 外側の汚れならユーザーにも掃除できますが、さすがに内部までキレイにすることはできませんよね。クリクラはそこまでやってくれるので、衛生面への不安も少なくなります。
長期的に使いたい人
- クリクラ省エネサーバーのレンタル料は基本的に0円なのですが、初回のみ7,700円(税込)が必要になります。
- 短期的な使用であれば「クリクラサーバー」でいいのかもしれませんが、長く使えば使うほど、省エネサーバーの方が電気代でお得になります。
- 長期的な使用を考えているのなら、省エネサーバーを選んだ方がいいでしょう。前述のとおりメンテナンス的な部分でも優れているので、クリクラのウォーターサーバーは「長期使用に向いているウォーターサーバー」といえます。