エコ〜るど京大の活動について知りたい!
エコ〜るど京大では、具体的にはどのような活動をしているのでしょうか?
浅利先生と有志の学生20人くらいで構成されている団体で、活動は2012年頃からスタートしています。
当時はエコ関連のイベントをたくさんしていたようですね。
SDGs(エスディージーズ※)が出てからは、ごみ問題や環境問題に限らず幅広く活動を行なっていて、活動範囲も学内だけでなく学外にも広がっています。
今はやっていることが非常に幅広く、マイボトル促進やマイバック持参などのプラスチック削減の活動や、地域の小学校との取り組み、エコイベント参加などさまざまですね。
※SDGs(エスディージーズ)とは
持続可能な開発目標のことで、2015年の国連サミットで採択された。「安全な水とトイレを世界中に」「海の豊かさを守ろう」など17の目標を掲げている。
京都大学でのレジ袋削減の取り組み一例。レジにポップを置いてマイバック持参を呼びかけています。
「エコプロ2019」にブース出展し、プラスチック削減運動を紹介。
ウォーターサーバーを京大で導入&モニター募集をした理由を知りたい!
環境配慮製品としてウォーターサーバーのモニターを募集してらっしゃいましたね。
なぜウォーターサーバーを選んだのでしょうか?
学生だと、水を飲みたい時はペットボトルを買うことが第一手段になります。
蛇口をひねって水を飲める適切な場所がないんですよね。大学では地下水を使っているらしくて、そのまま飲むのは敬遠する人もいて。
ウォーターサーバーを置いたほうが安心して使えるのかなというところがあって、検討しました。
簡単に飲み水が使えるような設備を導入するのは難しいので、実験できるとしたら即席で置けるウォーターサーバーだということですね。
モニター募集のページの対象サーバーは、アクアクララやウォータースタンドなどですね。
ウォータースタンドは京都市と協定を結んでいて、市内の神社仏閣や民間施設にサーバーを置いていますよね。
ウォータースタンドさんのサーバーは、京都大学内にも10台設置していただくことになっています。
実際に、図書館の方からモニターに参加したいと言っていただいたんです。
学生の要望として「ウォーターサーバーを置いてほしい」という声が今までもずっとあったそうで。
そういった図書館側の希望と、僕らの「マイボトルを促進したい」という思いがマッチして、すぐ設置に至ったという感じです。
プラスチックごみ削減とマイボトル促進活動
エコ〜るど京大では、プラスチックごみの減少に向けてマイボトルを促進してるということなんですね。
プラスチックを使っている企業さんもいらっしゃるので、「プラスチックを減らす」というよりは、「マイボトルを持ちましょう」という活動ですね。
その結果、ごみが減ったらいいよねという考えです。
限りある石油資源から作られるプラだからこそ今後も長く使うために無駄を減らす必要があると考えています。
環境配慮行動、ということでしょうか?
そうですね。
日本だと、そんなにペットボトルによる海洋汚染はひどくないというか。 海洋汚染とはあまり関係なく、限りある化石燃料を使っているペットボトルを少しでも使う量を減らしていこうと。
将来長いことペットボトルやプラスチック製品を使えるように、今は無駄なところを削減してマイボトルを持とうというスタンスで取り組んでいます。
実際に成果が出た事例や、マイボトルをみんな持ってくれたなぁと実感できることがありますか?
浅利先生の研究室で、「大学でどれぐらいの人がマイボトルを持っているのか」アンケートをとって研究なさっている方がいらっしゃるんです。
そのアンケートを見ても、まだ20%もいかないくらいなので、「じゃあ次に何ができるかな」ということを考えていますね。
マイボトル以外にマイカップもあります。研究室はボトルじゃなくてカップを持って来られてる方もいらっしゃったりしますね。
京都大学プラ・イド革命について知りたい!
京都大学プラ・イド革命は、「プラスチックとのかしこい付き合い方を考えて、実践するムーブメント」とありますが、具体的にどんな活動なのでしょうか?
このウォーターサーバーの活動もプラ・イド革命の一環ですし、身近なところにプラがたくさんあることを感じてみるキャンペーン「#かばんの中のプラ」活動もしています。
実はプラ・イド革命は2種類あって
- エコ~るどの学生を中心として学内で活動するのが「京都大学プラ・イド革命」
- 学内のみならず京都市など学外で活動するのが「みんなのプラ・イド革命」
です。
みんなのプラ・イド革命は、超SDGsコンソーシアムという、大学と京都市、そして企業さんが一緒になった組織と一緒に活動しています。
学生がメインの活動だと、他の学部生との交流も増えますし、将来の目標や就職先を考える上でも役立ちそうですね。
そうですね。
メンバーのなかには、「将来は地元に帰って何か貢献したい」と、地元の町おこしのために参加した人もいます。
僕の場合は、最初は本当に環境問題にだけ目が行っていて、そこに対する何かがしたいなと思っていましたけど、エコ〜るどの活動を通して、今は教育やジェンダーなどにまで視野が広がっていて。
そんな感じで、将来の選択肢が広がる人もいるんじゃないかなと思っています。
企業さんと一緒にやるプロジェクトも多いので、大人の方とも意見を出し合いながら一緒にやらせていただけるというのは、貴重な機会だなと思っています。
いろんな作業をするなかでの仕事の能力であったり、そういう部分でも成長させてもらっているなと感じています。
寄付で集まったぬいぐるみで作った「SDGs巨大オブジェ」が京大時計台前に設置された。
(2020年3月12日撮影)
メンバーである学生さんの将来も楽しみですね。 今後、エコ〜るど京大で発信していきたいメッセージは何でしょうか?
学内の活動としては、まずはマイボトルの活動をどんどん発信していく。
他には、学内の生協さんと一緒にプラスチックを減らす取り組みを進めていくことですね。生協さんは、2020年7月のレジ袋有料化よりも前に有料化にも舵を切っていて、意識が非常に高いです。
これからもサステイナブルキャンパスの実現に向けて一緒に活動を続けていけたらなと思っています。