• トップ
  • >
  • 水を知る
  • >
  • 水道料金ランキング!1345市町村の順位を公開、6,000円の差も

水道料金ランキング!1345市町村の順位を公開、6,000円の差も

2021.05.27

水道料金に地域差があるって知っていましたか? ちなみに、水と暮らす編集部の私は知りませんでした。

しかも、ちょっとの差じゃないのです。水道料金が一番安い地域と高い地域の料金差は、なんと1ヶ月で約6,000円

この記事では、「全国の水道料金ランキング」を発表。「47都道府県安いランキング」と「市町村安いランキングTOP10」、また「1345市町村の全ランキング」を紹介します。

また、同じ日本なのにこれほどの料金差が生まれるのはなぜか、専門家の方に取材。その意外な理由が明らかになりました。 そして、日本一水道料金が安い都市にも、安さの秘密を教えてもらっています。

あなたの地元の水道料金は高い?安い?ランキングを見て比べてみてくださいね。

水道料金の月額のランキングを作成しました。

47都道府県ランキングは、マップにして図解。市町村バージョンは1345箇所の全ランキングをまとめています。

また、月の水道料金の全国平均も紹介していますので、あなたの毎月の水道料金はどうなのか、参考にしてみてくださいね。



※ランキングは「水道料金表」平成31年4月1日版(日本水道協会刊)を元に作成しています
※水道料金は口径13mm、使用量は20m3で算出したもの。日本全国の一般家庭における平均水道使用量は約22m3のため、20m3を算出値とした

都道府県別ランキング

日本水道料金ランキング都道府県1位から47位
都道府県名 1ヶ月の料金
1位 神奈川県 2,142円
2位 高知県 2,332円
3位 静岡県 2,351円
4位 山梨県 2,366円
5位 愛知県 2,386円
6位 群馬県 2,454円
7位 埼玉県 2,467円
8位 福井県 2,548円
9位 東京都 2,573円
10位 鳥取県 2,650円
11位 大阪府 2,692円
12位 三重県 2,707円
13位 岐阜県 2,740円
14位 和歌山県 2,745円
15位 徳島県 2,770円
16位 兵庫県 2,861円
17位 宮崎県 2,880円
18位 山口県 2,892円
19位 滋賀県 2,918円
20位 大分県 2,949円
21位 富山県 2,980円
22位 熊本県 2,982円
23位 鹿児島県 3,033円
24位 京都府 3,048円
25位 栃木県 3,089円
26位 新潟県 3,111円
27位 沖縄県 3,176円
28位 長野県 3,189円
29位 愛媛県 3,305円
30位 岡山県 3,335円
31位 石川県 3,361円
32位 広島県 3,519円
33位 奈良県 3,596円
34位 千葉県 3,606円
35位 香川県 3,609円
36位 秋田県 3,670円
36位 島根県 3,670円
38位 福岡県 3,672円
38位 長崎県 3,672円
40位 岩手県 3,692円
41位 福島県 3,733円
42位 茨城県 3,907円
43位 佐賀県 4,183円
44位 宮城県 4,215円
45位 山形県 4,228円
46位 北海道 4,279円
47位 青森県 4,418円

市町村ランキング

【市町村別 水道料金安いランキングトップ10】

市町村名 1ヶ月の料金
1位 赤穂市(兵庫県) 853円
2位 長泉町(静岡県) 1,120円
3位 小山町(静岡県) 1,130円
4位 白浜町(和歌山県) 1,155円
5位 忍野村(山梨県) 1,188円
6位 富士河口湖町(山梨県) 1,205円
7位 東員町(三重県) 1,328円
8位 越知町(高知県) 1,350円
9位 草津町(群馬県) 1,393円
10位 高砂市(兵庫県) 1,436円
※口径13mm、使用量20m3で算出

【市町村別 水道料金高いランキングトップ10】

市町村名 1ヶ月の料金
1位 夕張市(北海道) 6,841円
2位 由仁町(北海道) 6,379円
3位 羅臼町(北海道) 6,360円
4位 江差町(北海道) 6,264円
5位 上天草市大矢野地区(長崎県) 6,264円
6位 西空知広域水道企団(北海道) 6,058円
7位 中泊町(青森県) 5,907円
8位 上島町(愛媛県) 5,907円
9位 羽幌町(北海道) 5,850円
10位 久吉ダム水道企業団(青森県) 5,813円
※口径13mm、使用量20m3で算出

【市町村 1345箇所 全ランキング】

※10位以降はスクロールすると閲覧できます。
市町村名 1ヶ月の料金
(口径13mmで月20m3使用した場合の月額料金)

【上記ランキングにない東京23区や神奈川県の一部は何位?】

東京23区 2,376円(ランキングに当てはめると228位)
神奈川県の一部(平塚市・茅ヶ崎市・鎌倉市・藤沢市など) 2,463円(ランキングに当てはめると291位)
千葉県の一部 2,640円(ランキングに当てはめると404位)
長野県の一部 3,258円(ランキングに当てはめると747位)
※ランキングで見つけられない場合、複数の市区町村が一つの水道料金団体として載っているパターンもあります

あなたの街は何位でしたか?1345位のなかから見つけ出すのは大変なので、スマートフォンなら記事内検索を利用してみてくださいね。

パソコンなら、ショートカットキーで記事内検索できますよ↓

Windows=Ctrlキー+F Mac=⌘キー+F

水道料金と使用量の平均は?世帯別で調べてみた

【水道料金の平均月額費用】

全国平均 3,241円

【世帯人数別 水道料金の平均月額費用】

一人世帯 2,242円
※最新データ2020/10〜12月合計6,725円の平均
二人以上世帯 5,214円
※最新データ2021/1月分

【取材】全国水道水の料金格差が生まれる理由とは?

シンクで水道水を出している女性

水道料金のランキングを見ると、地域で大きな差があることがわかりますよね。なぜこれほど料金の差が出るのか気になるところ。


そこで、水道料金の専門家に「水道料金の決め方や料金格差の理由」を取材しました。また、全国で一番水道料金が安い自治体の担当者にも、安さの理由について聞いてきましたよ。

専門家に聞く、水道料金で地域差があるのはなぜ?

取材先 公益社団法人 日本水道協会 調査担当者

水道料金はどうして違う?料金が決まる4つの条件とは

アルプスの山々とキレイな川の水

まず前提として、「水道事業は税金でなく、利用者の水道料金でまかなわれている」こと。そのため、各水道事業の諸条件の違いにより、水道料金に違いが生まれるらしいのです。


【水道料金が決まる諸条件4つ】


①給水地域における地理的要因 水源の種類やその取得条件(地下水、河川水、ダムなど)の違い 他
②給水地域における歴史的要因 水道布設年次や水道建設費用の額 他
③社会的要因 人口密度や生活様式などによる需要構造の違い 他
④外部不経済要因 水道水源の質的悪化 他

上記の諸条件により、水道事業体によって水を作るのに必要となる費用が違うので、水道料金に格差が生じるということのようです。


例)水道料金が高い場合の諸条件

①地理的要因が水源が遠い地域である→水を送り届ける水道管の距離が長くなれば維持費などが高額になり、その分水道料金で回収すべき費用もかさみ、水道料金も高くなる


水道料金が安い場合は、上記の逆の条件を考えればいいということです。



水道料金が発生するようになったのはいつ?水道の歴史を探る

1887年(明治20)に横浜市に初めて創設されたイギリス製の共用栓。近代水道の創設当初は、道端にあるこの共用栓から水をくみ、家庭に持ち帰っていた。当時は市中心部のみに143基あった。

近代水道(※)については、1890年(明治23)に水道法の前身となる水道条例が制定され、ここで今日まで受け継がれている「市町村公営の原則」が盛り込まれたそうです。

初めて近代水道が造られたのは、1887年(明治20)の神奈川県横浜市なのだとか。


近代水道(※)=ろ過などの浄水処理を加えた水を鉄管等によって一定以上の圧力で給水し、外部から汚染される恐れがない水道


【近代水道の創設年表】


1887年(明治20) 横浜市(神奈川県)
1889年(明治22) 箱館区(現在の北海道函館市)
1891年(明治24) 長崎市(長崎県)
1895年(明治28) 大阪市(大阪府)
※これ以降は略

上記を見ると、2〜4年ごとに創設されていて、国内にコンスタントに普及していっている様子がわかりますよね。



水道料金が値上がりすることはある?安くなる場合は

水道料金が値上がりするかどうかをイメージ

日本水道協会の調査担当者によると、「年度ごとに水道料金が変わることは考えにくい」とのこと。

特に、水道料金を値下げする可能性は低いようです。

なぜ水道料金は下がることがないのか、その理由を以下にまとめました。



  • 理由①経営戦略に基づいて水道料金を決定している
  • 各水道事業体では中期的な視点で経営戦略を作り、資産の適正な維持管理や効率的な事業運営計画を基に事業を推進して、それに見合った水道料金を決定している


  • 理由②国内の人口減少
  • 日本の総人口は2010年(平成22)をピークに減少し、2050年にはピーク時から約20%減少すると推計されている=水需要の減少で水道料金収入が減る


  • 理由③施設の老朽化と耐震化
  • 昭和30年代〜40年代の高度経済成長期に整備された施設が老朽化し、その多くが更新時期を迎えている。さらに、地震等自然災害への対策として、施設の耐震化等を含めた水道施設の更新・再構築の推進が緊急の課題になっている


これだけ見ると、「水道料金を値上げしちゃうのでは?」と感じてしまいますよね。

しかし各水道事業体では、水需要の減少に対応した広域化を含めた水道施設の統廃合など、運営の効率化などで事業費をできるだけ抑え、適正な料金水準となるように努めているそう。

普段何気なく使っている水道水も、水道水を作る人たちの努力によって支えられていることがわかりました。

水道料金が日本一安い自治体に「安い理由」を聞いてみた

取材先 赤穂市 上下水道部 担当者

赤穂市の水道事情を「水道料金が決まる4つの条件」に当てはめて解説

兵庫県赤穂市の千種川は水質が良質で豊富な水量
赤穂市の水源となっている千種川は、環境省の名水百選に選ばれている清流。豊富な水量で「枯れない川」とも呼ばれている。
※参考データ 環境省 名水百選

赤穂市は、水道料金が月853円(平成31年度の料金)という安さで、日本で一番安い市町村です。

では、なぜ赤穂市は水道料金が安いのでしょうか?

前述で紹介した【水道料金が決まる諸条件4つ】に沿って、赤穂市の上下水道部の担当者に安い理由をお教えいただきました。



  • ①給水地域における地理的要因
  • 赤穂市の水道の主な水源(原水)となる二級河川「千種川(ちくさがわ)」は市の中心を流れ、水源から市街地までの配水区域が約4kmと近いことから配水効率が良く、施設・設備の維持管理が安価ですみます。 また、赤穂市の気候は温暖で雨量が少ない瀬戸内海型気候に属していることにより、風水害をはじめとする災害が少なかったため、修繕等の投資に係る費用が抑えられたことも要因の一つと考えています。


  • ②給水地域における歴史的要因
  • 1944年(昭和19)より給水を開始してから現在に至るまで、6次にわたり計画的な拡張事業を実施しております。大口の水道使用にも耐えうる強固な給水基盤と効率的な配水管路を築いていることから、管理費用が抑えられ、安定した料金収入を得ています。


  • ③社会的要因
  • 一般の水道使用者とは別に大口水道使用者(特定事業者)の水道料金体系があり、その水道料金収入は全体の水道料金の約4割を占めていることから、一般用の水道料金体系を安価に抑えられています。


  • ④外部不経済要因
  • 千種川は水量が豊富で、水質は日本の名水百選に選ばれるほど良質なことにより、薬剤の注入コストなどの費用が安価ですみます。


安さは自治体としての努力もあり! 市民の反応は?



赤穂市上下水道部 担当者より

赤穂市職員による漏水調査により、漏水が少ないことから、配水量全体に対し収入対象になる水量の割合(有収率)が高く(令和1年赤穂市=93.5%)、配水に対し効率よく料金収入を得ていることもあるかと思います。

水道料金が安いことについて、赤穂市在住の市民からは意見をいただくことはほとんどありませんが、市外から引っ越してきた方からは「水道料金が安い」との声をいただくことがあります。



赤穂市の水道料金は、千種川など恵まれた自然の資源があることに加え、拡張事業の実施や漏水検査など赤穂市の水道に関わる人たちの努力も合わさって実現された安さということがわかりました。



この記事のまとめ

  • 水道料金ランキング、都道府県安い1位は神奈川県、市町村安い1位は赤穂市
  • 水道料金は、水源からの距離などの地理的要因や、人口密度などの社会的要因などで決まっている
  • 日本一水道料金が安い赤穂市では、豊富な水源の千種川が市民の生活を潤している。自然要因にプラス、現地の水道に関わる人たちの努力で水道料金の安さが実現している