毎日が旬! 秦野名水とテクノロジーが生んだShune365の工場栽培野菜
「野菜の栽培」と聞くと、サンサンと降り注ぐ太陽や広大な土地に耕された畑の景色を思い浮かべる人が大半ではないでしょうか?
今回ご紹介する神奈川県秦野市のShune365(シュンサンロクゴ)が作る野菜は、工場の中でLEDの光を浴びて栽培されています。同社が作る野菜は栽培方法だけでなく、水にもこだわっているそう。
その秘密について、Shune365の代表取締役社長、伊藤広生(いとう こうせい)さんにお話をうかがいました。
トップの画像はShune365が作る野菜。(写真提供:株式会社Shune365)
365日、旬の野菜を届けたい
- 水と暮らす編集部
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御社の野菜の栽培方法は耳じみがないのですが、なぜ工場での栽培を始めたのでしょうか?
- 伊藤さん
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社名にもしているのですが、「365日、毎日旬の野菜を届けたい」という想いで、今の形の栽培を始めることにしました。
工場で温度・湿度・光の色などを調整することで、季節に関係なく野菜の成長に最適な環境を作り出すことができるのです。工場という密閉された空間だと、衛生管理を徹底することができます。
天気や災害にも左右されず、品質を安定して保てるのも工場栽培の利点ですね。
現在は、葉物野菜を中心に20種類以上の野菜を栽培しています。これから改良を重ね、さらに多くの種類、さらにおいしい野菜を作っていきたいと思っています。
おいしさの決め手は、日本一に選ばれた実績がある秦野名水
- 水と暮らす編集部
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自然に左右されず、一定の品質を保ち、常に旬の野菜を作れるのですね。味に関しては、違いがあるのでしょうか?
- 伊藤さん
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LEDの光で水耕栽培することで、栄養価が高く、濃厚でコクがあり葉が柔らかい野菜に育ちます。2018年、2019年には「料理王国100選」という食のコンクールで入選することもできました。審査員の方に「塩とオリーブオイルなど、シンプルな食べ方が最適だと思います」と、野菜の本来のうま味を評価していただいたのはうれしかったですね。
おいしさの理由のひとつとして、秦野名水を使用していることが挙げられます。例えば、レタス類は90%以上が水分なので、おいしい水で水耕栽培すると、当然おいしくなるのです。
秦野市の水は、環境省の名水百選選抜総選挙の「おいしさが素晴らしい名水部門」で日本一に選ばれている、すばらしいお水です。丹沢山地と渋沢丘陵に囲まれた秦野盆地は芦ノ湖の1.5倍の地下水をたたえているともいわれ、日常で使う水道水にも利用されているんですよ。
弊社の野菜は「秦野名水野菜」としてブランド認定されており、地域の方に喜んでいただけていると思っています。
野菜の力で人々の暮らしをもっと豊かに
- 水と暮らす編集部
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秦野の名水がおいしさの秘密なんですね。地域に根付いた活動もされているのでしょうか?
- 伊藤さん
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はだのブランド体験バスツアーの受け入れや、地元若手経営者グループのイベント出店、地元企業とコラボしたドレッシングの商品開発、秦野市の花であるナデシコを使った料理コンテスト開催、全日本司厨士(しちゅうし)協会というシェフの業界団体イベントへの参加など、多くの活動を行ってきました。
現在は新型感染症の影響で、イベントなどの活動は行えていませんが、地域へ貢献したいという想いは変わりません。おいしい水や秦野市の魅力を全国に発信する一助となりたいと思っています。
- 水と暮らす編集部
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野菜栽培、地域に根付いた活動を通して今後実現したいことなどはありますか?
- 伊藤さん
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野菜の力で人々の暮らしをもっと豊かにしたいというのが、私の想いです。
2018年6月にHACCP(食品衛生管理システム)の認証を取得するなど、信頼してもらえる野菜作りにも力を入れています。おいしい野菜を多くの方に届けることで、食事がもっと楽しくなり、暮らしを豊かにすることができると思っています。
レストランやホテルが弊社のメイン顧客ではありますが、おいしい秦野名水を使って育てた自慢の野菜は、オンラインショップで一般のお客さまも購入することができます。
「工場で作る野菜には人の心がこもっていない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、愛情と情熱をもって栽培している野菜をぜひ多くの方に楽しんでもらいたいです。
まとめ
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秦野の自然から生まれる名水と、精密に管理された工場のテクノロジーが合わさることで唯一無二の野菜作りを実現したShune365。新しい時代の野菜栽培に、期待が膨らみます。