飲み切れるサイズのマイボトル！ポケトルの誕生秘話と人気の理由を開発者に聞いてみた

「500mlのペットボトルを1日で飲みきるのって意外と難しいんですよね。身長が180cmもある男性の僕がもそうなのですから、小柄な女性やシニア層であれば尚のことだと思います」

そう話す小林さんは、体格の良い元ラガーマンだ。そんな彼でも500mlのペットボトルを飲み切れずに家に持ち帰った経験が幾度とあったという。

「飲み切れずに残すのはもったいないという罪悪感がありました。だからあるとき、280mlのペットボトルを買ってみたんです。それが、ちょうど飲みきれる量だったんですよ。もう少し容量が小さいものがあれば、小柄な女性やシニアの方でも確実に飲みきれるはず。そう思ったんです」

これはペットボトルに限らず、マイボトルにも当てはまるはず。そう考えた小林さんは家電量販店や百貨店に足を運び、マイボトルの研究を始めた。

こうした日常の中で感じた疑問から生まれたのが、出荷本数180万本を超える大ヒット商品「POKETLE（ポケトル）」だ。

「小さくてポケットに入れて持ち運べるボトルなので、pocket・little・bottleという3つのワードを組み合わせた名前をつけました。ポケトルを少し右に傾けてロゴマークをよく見ていただくと、お尻のポケットにボトルが入っているデザインになっているんですよ」

現在、株式会社DESIGN WORKS ANCIENTで販売しているポケトルのラインナップは、容量180mlの「POKETLE+6」、重量約57gと超軽量な「POKETLE CLEAR」などを含めた5種類。

どれもコンパクト&スリムデザインで、ショルダーバッグやランチバッグに入れて気軽に持ち運びできるものばかりだ。

「高さ13.1cm奥行き4.5cmというハンディなサイズ感はもちろん、マット調のカラーリングもポケトルの特徴です。大手メーカーがやっていない、且つ上品で女性らしい雰囲気を楽しめるようかなりこだわって作りました。お客様からは、「今までのステンレスボトルにはない可愛い色合い」と好評をいただいています。

また、都会的で洗練されたデザインもこだわりのポイントです。ボディの底と蓋にエッジを効かせたシャープなフォルムにしています。

デザインを考えるなかで、特に苦労したのは蓋とボディの比率。ポケトルはコンパクト&スリムデザインなので、蓋とボディの比率がアンバランスだと不恰好な見た目にになってしまうんです」

ポケトルでは、「Only The Necessary（必要な分だけ）」というブランドフィロソフィーを掲げ、海の清掃活動にも取り組んでいる。

「数年前から、参加者全員にポケトルを配布する少年ラグビーポケトル杯という大会を開催しています。ポケトルを通じて、環境問題に興味を持ってもらうきっかけになれば嬉しいですね。

そして、最終的には、大会に参加した子どもたちと一緒に海の清掃活動も進めていきたい。弊社では、年に数回スタッフ全員で海の清掃を行っているのですが、少しずつ活動を拡大させていきたいですね。ポケトルは、環境に優しいブランドであり続けたいと思っています。